植本 壽満枝 (6地区) 掲載日:2024/5/13

水彩画 カサブランカ

 ナルクとの出会いは、仕事にけじめをつけてゴルフに没頭している時でした。同伴のナルク会員から「今月ナルクでコンペがあるけど参加しない?」の誘いに、恥ずかしながらボランティア活動については深く考えもせず70 才の入会でした。

 ゴルフとの関わりは、職場のコンペに女性の参加が必要条件とのことで、上司から勧められて50 代半ばで初めてクラブを握りました。終業後6 か月のゴルフレッスンに通い初コンペに参加しましたが、当然ながら散々な結果をみることに。それまでは下手の横好きで卓球・テニス・スキー等をこなして運動神経は人並みだと思い込んでいましたので、一人笑いをするしかありませんでした。

 そこで、一念発起して近隣のコース会員となり、週1 回の練習に励みゴルフにのめり込んでしまいました。そんな中で、先輩達とプレイをしながらいろいろな生きざまを耳にして多くのことも学ばせて貰いました。

 当時、80代のある方の言葉が今でも鮮明に残っています。「今まで周りの人に助けられて年を重ねたが、これからは何か一つでも社会に役に立つことをしなければと思っている」と、この時はすごいなあと他人事として聞き流していたものです。

 ナルクに入会後、この言葉は折に触れ思い出すようになりました。ナルクの「できることを、できるときに、できる方法で」の活動方針を素直に受け入れ、人に頼まれると嫌と言えない性格もあり、いつしか身の丈に合わないナルク「天の川クラブ」の運営にも関わっていました。

 中でも「生活援助訪問事業」の検討段階から参画し、「枚方市生活支援員養成研修」で2023 年度迄関われたことは、学びと共に地域貢献活動に少しでも寄与できたのではと思っています。

 退職後、人とのふれあいも少なくなる中、ナルク入会で沢山の友人が出来ました。私にとっては何ものにも代え難い財産になったと思っています。

 80 代半ばの今、ナルク活動は厳しくなりましたが周りの人々に支えられて同好会活動(絵手紙・マジック・ゴルフ・カワセミ)、地域での清掃活動や学童見守りなどに参加し、プライベートでは月1 回の水彩画教室でおしゃべりしながら一日を過ごす。これが私のフレイル予防に繋がるのではと思うこの頃です。

 [備考] フレイル; 主に加齢を起因とする、身体機能の急激な衰え(虚弱)