投稿者:大阪・枚方 近藤秀子

 8月は高齢者施設の訪問で大忙しの同好会。揃いの浴衣、花笠、鳴子、うちわと揃うといやが上にもテンションは上がります。 今年の夏は初めてのことが二つ有りました。

 その一つ、関西万博会場で開催された『夢洲万博祭り』に有志10名が黄色の法被姿で参加しました。エキサイティングな音頭取りの歌声に、高揚感が身体中を駆け巡り忘れられない一日となりました。
 もう一つは、例年訪問させて頂いている高齢者施設でのことです。
午前の出番の後、午後の出番に備えて待機している時です。容態が急変された方のご家族から個室で盆踊りをして頂けないかと打診がありました。
戸惑いを感じながらも出向いた先で私たちが目にしたのはご家族に囲まれてベット上で横になられているお姿でした。
涙をこらえて頭を下げられたご家族の様子から、このお方が最期をお迎えになる場に立ち会わせて頂くのだと察知致しました。胸が詰まっていつもの『合いの手』のかけ声を出すことが出来ません。
 私たちの踊りが、このお方の最期に彩りを添えるのであれば、ご家族皆さまの心のお慰めになるのであればと一同笑顔を作って懸命に踊りました。
施設の方から翌日、身罷られたというお知らせが有りました。
私たちの踊りが少しはお役に立てたのでしょうか。忘れられない夏になりました。