第29回定時総会での新体制代表の挨拶 代表挨拶:野中会長の挨拶 開催日:2024年6月7日

野中新会長

《はじめに》
 新役員体制をご確認頂き大変ありがとうございました。新役員を代表して挨拶申し上げます。

 先ずは今回、ご退任されました皆さま、これまで大変ありがとうございました。皆様方の献身的なお取り組みに心から敬意と感謝を申し上げたいと存じます。また今回新たに理事になられました皆さま(私もそうですが)、不安も多いかとは存じますが多くの仲間の皆さんが支えて頂けると思いますので、共に頑張って参りましょう。そして引き継ぎ理事をお引き受け頂きました皆さま、ナルク発展に向け、そのご経験や知識を活かして頂きますよう宜しくお願い申し上げます。
 ナルク会長として、初めての挨拶となりますので、今素直に感じていることを申し上げたいと思います。『今から思いますと、不思議なご縁に導かれ、この場に至ったなぁ』と感じています。

《出会い》
 二代目会長の神野さんが志半ばで他界をされました。ナルク再生に向け熱い思いをお持ちだっただけに、さぞご無念だっただろうと思います。そのあとを西村さんが、事務局長を兼務したまま会長を務めるという異例の人事体制で取り組まれました。そこには、相当な決意と覚悟があり、言葉では言い表せない程のご苦労・ご心労があったのではないだろうかと思います。TOPとしての懸命に取り組む姿があったからこそ、皆さんが支えて頂き、そのおかげで本日の総会も迎えることができたと思います。

 昨年末のことですが守口のアゴーラホテルの一室で当時の西村会長、平岩副会長、和田常務理事と初めてお会いし、お話を伺いました。何となく懐かしいというか、他人ではない、そういう気持ちでお話を伺ったのを覚えています。ナルクが困っておられるということをお聞きし、私にはお断りするという選択肢はありませんでした。

 長官(私達は高畑さんのことをそう呼んでいました)は、同じ松下労組乾電池支部の出身であり、大変お世話になった大先輩であったからです。また、私自身2年前に会社を定年退職し、これからの人生、健康な内は何らかの形で社会に貢献できる人生でありたいと思ってもいました。そしてその面会以降、理事の皆さんのお話を伺ったり、送って頂いた資料を拝読したりしているうちに、不思議な『ご縁』を感じるようになって参りました。

 『ナルク結成 30 周年の節目を迎えられること』『ナルク発展プロジェクトから最終答申が出されたこと』神野元会長とは、東京へお越しの際に何度かお会いしたことがあるのですが、ナルク新聞を拝読し、神野さんのナルクの将来に対する強い危機感と熱い思い(願い)が込められたプロジェクトだと知りました。そんな節目の年に、敬愛する高畑さんから『ナルクを頼むぞ!』と言われているような気持ちになったということです。

《ナルク設立の経緯と使命》
 そんなある日、ナルク埼玉西で顧問をされている飯田康夫さんから『ナルク設立の経緯と使命』と題したお手紙を頂きました。飯田さんとは面識はありませんでしたが、元産経新聞の論説委員をされておられたようで、高畑さんとは古い付き合いだと書いてありました。その手紙に書かれていた一部を紹介させて頂きます。

 高畑さんはナルク設立時に、「よくここまで急な坂道を登ってこられたと思う」と述懐され「本部・支部の皆さまに感謝」と語っている。さらに「ここ大阪・谷町に事務所を設けたのは設立総会(1996 年4 月)よりさかのぼる半年前だった」、「日本でボランティアは育つのか」、「老人介護は暗いイメージを伴うので、人が集まらないのではないか」など、呼びかけ人会議で話が進まない。そこで思い切って個人で資金を出し、賃貸契約結んだ。家賃はWAC本部と半々負担で助かったと語る。助け合いのボランテイア運動を展開したいと力説。「この事務所開設に託した私の決意が伝わって、呼びかけパーテイ、設立準備委員会へ動きだした。」「事務所の熱意をみたマスコミの人も『これは本物になる』と信用し、大々的に書いてくださった。」「それが会員拡大へとつながる有力な味方になった」と振り返る。というナルク設立当時のことを紹介頂きました。私はこの文章を読んで、長官のナルク設立に対する本気さ、強い決意を感じました。

 また、『ナルクの使命』と題した高畑さんからの提案も紹介されていました。その内容は、「生涯現役として、ボランティアとして、第 2 の人生を、生き甲斐と健康づくりに取り組みたい」「日本の将来人口構成をみると、超高齢社会がやってくる。健康で元気な高齢者が弱者である高齢者を介護、看病で支える」「同時に会員仲間同士の助け合い(時間預託活動)、社会貢献としての奉仕活動」それにプラスして、「楽しいナルク、喜び溢れるナルク、安心のナルクを目指そう」と訴えられていたことの紹介でした。長官のことだから、誰よりも強く、そして純粋にそう思っていたのだろうと思います。

《決意》
 ナルク創設に対する高畑さんの崇高な『運動理念』、ナルク再生に向けた神野さんの強い危機感と熱い思いが込められた『ナルク発展プロジェクト』、そして突然の会長他界による動揺が広がる中にあって決意と覚悟を内に秘めて今日までナルクを牽引頂いた西村前会長はじめ皆さんの献身的な取組み。私自身、まだまだ力不足ではありますが、歴代会長の思いと言いますか、その心を継承し、取り組んで参りたいと思います。

 ナルク設立30周年の節目の年を、ナルク再生のスタートとすべく、取り組んで参る所存です。『ナルク発展プロジェクト』でご提案頂きました数々の取組みを実現させて参りたいと思います。力強い味方『ナルたん』も加わってくれました。先ずは、本年11月開催の第1回ナルリンピックを盛大に開催し、皆さんで盛り上げていきたいと思います。いずれにしても、皆さまのご支援・ご協力を得て、ナルク再生に向け、少しずつですが着実に前進して参りたいと思いますので、宜しくお願い申し上げます。

《むすび》
 むすびになりますが、皆さまに予めご容赦を頂いておかねばならないことがあります。それは、ナルク会長をお受けする前提として主たる仕事が他に2つあるということです。一つ目は電機連合福祉共済センターの理事長としての仕事、二つ目は中央労働委員会の労働者側委員としての仕事であります。
その関係もあり現在、東京で単身赴任生活を 14 年続けています。従いまして、それぞれの仕事に使える時間は、共済センター『4』:中労委『4』:ナルク『2』くらいになると思いますので、予めご理解賜りますようお願い申し上げます。
 先ずは全ての拠点を回らせて頂き皆さんと意見交換をさせて頂きたいと思っています。多少時間はかかると思いますが、その際は宜しくお願いします。
 最後の最後に、有償の話について、『新会長はどう思うのか?』と言う質問が総会で出されました。この点に関して、思っていることを素直に申し上げさせて頂きます。先に開催されました常任理事会・理事会では、定款改定の経過と思い、今後のナルク運営を考えて理事会として検討、熟慮の末に決まったことと理解しており、その結果を最大限尊重すると言う立場であると言うことを、先ずは申し上げておきたいと思います。
 その常任理事会・理事会にオブザーバー参加しておりましたので、論議経過を目の当たりにし、そういうことになっていたのかと知りました。加えて、先ほどの西村会長からのお話であり、改めて『なるほど』と共感した次第です。
 では、『野中個人としてどう受け止め、どう考えるのか?』と言うことです。この点、一晩考え続け、結論に達しました。長官にも相談しました。心の中でですが。長官は、『活きたお金になるなら、良いと言うことでした』従って私は、報酬を受けさせて頂きたいと思います。ただし、受けた報酬は全てナルクに還元したいと思います。会長にしかできないことがあるはずです。『全拠点巡回』『マスコミ』『政党・省庁』『賛助会員』などなど、 会長しかできない取組みと言うことを念頭に誠心誠意、取組んで参りたいと思いますので、皆さまのご理解とご支援を心からお願い申し上げます。
 以上、新役員を代表しての挨拶とさせて頂きます。皆さま、これからどうぞ宜しくお願い致します。
ご清聴ありがとうございました。