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<副代表 近藤 秀子> |
昨年12月、日本と同様に高齢化社会に直面している英国から、高齢者介護の研究をされている研究者の訪問を受けました。
かつて『ゆりかごから墓場まで』と教科書で習った英国でも、従来の行政主導型から市民セクタ―主導型(市民・NPOなどの活動を積極的に支援)を目指すと聞きました。
その一つとして日本の時間預託制度に注目され、創設以来16年、着実に発展し続けているNALCの状況調査を目的に来日されました。
NALCの活動状況を説明する中で、生きがい、助け合い、自立、奉仕の4つの理念のもと活動していること。 活動を通して人の役に立っているという充足感、生きがい、健康でいきいきした生活、助け合いから育まれる優しい心、人とのふれあい、地域とのつながりを通して喜びを見出している、などなど。
私たちが日ごろの活動の中で感じていることを一つ一つ検証していただいたということでしょうか。 遠い英国で私たちの会員相互扶助活動が評価されていることに大きな驚きとともに、NALC活動再認識の機会となりました。
今年は介護保険制度が導入されて11年目見直しの年になります。24時間対応の訪問介護サービスの導入、医療と介護の連携強化などが盛り込まれた検討がなされると聞いています。
限りある財政の中、介護認定基準のハードルが高くなり、在宅で必要な支援が削られる事態が生じることは容易に考えられます。そこには私どものような助け合いの精神でインフォーマルの部分を支援する担い手の力がますます必要になってきます。
利用者が、住み慣れた地域の中で安心して暮し、提供者は、ボランティア活動から生きがいや充実感を得ている。 そして、これが自分自身の元気のもとになり、介護予防につながっています。
ナルクに、地域福祉の一翼を担う場があることに改めて感謝です。
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