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<副代表 石西 正子> |
今年の4月、ナルク本部で高齢者擬似体験「うらしま」のインストラクターの研修を受けてきました。 錘(おもり)の入ったベスト、自由の利かない手袋、利き腕・利き足に錘の入った肘サポーター、重たい靴、真っ黒なメガネ、耳栓と杖、以上の装備をしての90歳~95歳の擬似年齢体験です。
そしてお箸を使ったり、色を見分けたり、財布からお金を取り出したり、衣服の着脱、階段の上り下り等々を行いましたが、悪戦苦闘の連続でした。
これらを通じて、高齢者の毎日の生活上での、ハンディキャップを体感するとともに、人間は急に老いるものではなく、加齢とともに体力と脳の働きが、いやがうえにも低下していくものだということを改めて知らされました。
またこの研修では、超高齢化社会の中で、若い人たちが「高齢者といかにうまく付き合っていくか」ということも一つのテーマでした。
近ごろよく耳にする言葉「ノーマライゼーション」=「いわゆる高齢者が住み心地よく地域にうまく溶け込んでいける環境づくり」のためにも若い人たちがこの体験をする必要があるということでした。
日本の高齢化率(総人口に占める65歳以上の高齢者人口の割合)は現在21%(2682万人)で、今後もさらに増加し続け2050年には40%に達すると推計されています。
現在、私の近親者に介護を必要とする高齢者はおりませんが、ナルク本部が企画された各種の研修会に参加して役に立っていると思われることがあります。
一つには「シニア介護インストラクター」として、片麻痺の人に対する介護の方法などを学び、会員の皆さまにお伝えする機会を頂いたこと。 また、「在宅支援活動」や「介護付老人ホーム」での活動の場では、在宅者や施設の入居者さんの立場やお気持ちを少しでも理解しながら接し、活動できるようになったことです。
これからも元気でいられる間に、身近な方から「そっと手を差し伸べられる」「優しく思いやりのある」気持ちで、日々生きがいのある活動をしていきたいと思います。
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