時間預託活動
「庭・植木手入れ」ホタルブクロ、シャガ無情

報告者:角山 正男(1地区)

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 その昔、私の田舎(京都府綾部市奥上林地区)にも遅い春が届き菜の花が咲くころ、山裾や田畑の畦(あぜ)にホタルブクロやシャガの白い花がぎょうさん咲き、飾り気のない佇(たたず)まいが田舎の風景にマッチしていた。
 現在、住まい(楠葉)の近くにアベリアの植込みがあり、空いている地に草花を植栽する、枚方市のアダプト活動に関わり、田舎からホタルブクロとシャガを移植した。 伸び伸びとテリトリーを広げている。
 一方、田舎のホタルブクロやシャガはどうなっているか。 もうその地に白い花は存在しない。 葉や花は鹿の胃に、茎根は猪の胃に収まり、経年で全滅となった。 鹿、猪、猿、熊は天国を謳歌(おうか)しあらゆる植物を食料と化した結果、彼らに食われず残っているのは万(お)年(も)青(と)、ドクダミ草ぐらい毒性があるという彼岸花。 それも成長しなくなった。
 動物は増え人間は減る限界集落。 食われても取られても畑を耕し野菜や果実を植え続ける。 長年土と共に生きた百姓の性(さが)か!と住人は嘆く。
 楠葉の地で増殖しているホタルブクロとシャガを田舎に逆輸出しようかと考えている。 問題は、いくら植えても植えても鹿や猪の餌食となるのは必定。 ヤツらが入り込まない囲いが必須。 費用と労力をどう確保するかさてさて。 この顛末(てんまつ)は2〜3年後、本誌で。

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