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「脳の健康教室」学習サポーター研修会に参加して (掲載月:2006/10)
奥野忠子 (10地区)

  9月16日「サンセール香里園」で約30人が参加して、10月から始まる「脳の健康教室」のための研修が行われました。
 午前中「くもん学習療法センター」の社員より、この学習法の生れたいきさつや学習成果の様子など、ビデオ講義を中心に説明を受けました。
 読み書き計算の学習を毎日続けることが前頭前野を含む多くの脳領域を活性化し、また脳の健康を維持します。   このことが認知症の予防にもなり、また学び合う喜びの共有を通じて地域社会の活性化を目指すとのことです。
 午後は、3人一組で疑似体験演習がありました。 何よりも笑顔でのコミュニケーションが一番であり、学習者が意欲を高め達成感を覚えるために、 学習者のプライドに配慮しながら明るく肯定的な対話を心掛けることの大切さを学びました。
  サポーターという役目ですが、むしろ人生経験豊富な高齢者の方々から、いろいろ教えていただけることの方が大きいように思われます。  共に学び合える喜びに期待と感謝を込めて一日の研修を終えました。  ありがとうございました。
「脳の健康教室」の講義風景
<「脳の健康教室」の講義風景>
「脳の健康教室」の講義風景
<「脳の健康教室」の講義風景>
「脳の健康教室」の講義風景
<「脳の健康教室」の講義風景>
ビデオでの講義風景
<ビデオでの講義風景>
計算の学習をする皆さん
<計算の学習をする皆さん>
計算の学習をする皆さん
<計算の学習をする皆さん>


編集後記
「前頭前野」は脳の司令塔!
 大脳は、前頭葉、側頭葉、頭頂葉、後頭葉の4つ部分に分かれています。
 最近の脳研究で、前頭葉の中の「 前頭前野」という領域が、すべての情報を統合して、考えたり、 判断するという重要な働きをしていることが明らかになり、 前頭葉はまさに『脳の司令塔』と言えます。
  その「前頭前野」の機能が低下すると認知症になることが分かってきました。
(「脳の健康教室」の資料より転記)
「前頭前野」の働き
 












「前頭前野」を活性化させるには!
東北大学 川島隆太教授
<川島隆太教授>
「前頭前野」が活性化する、しない例
上の脳画像は、血流が増え活発に働いている部分が赤くなっています。簡単な計算や音読をしているときに、脳が活発化していることがわかります。
  東北大学・川島隆太教授による脳機能イメージ研究において、”一桁のたし算などの簡単な計算問題を解いているとき、本を音読しているとき”に、左右の「前頭前野」を含む脳全体が活性化することが分かってきたこと。 逆に”複雑な計算や一生懸命に明日の予定を考えたり、難しいことを考えたりする”ときは余り脳の活性化にはならないとのことです。 これは驚きのデータでした。(右図参照)
 この研究を活かして「読み書き」「計算」による脳のトレーニングが開発され、「脳の健康教室」として各方面で取り組まれて、成果があがっているとのことです。
 書店には川島教授の書籍が沢山並んでおり、これらを購読するなどして、日ごろから脳の老化防止に心がけていきたいものです。(山添記)