家事援助活動として脳梗塞・左半身麻痺で入院中の女性のお話し相手を行っています。ご高齢ということで認知症も進み、話し相手の内容も非常に難しいものがあります。最初の頃は車椅子で近くの公園へ散歩に出かけお話もできたのですが、最近では身体の方も無理ができなくなり、ほとんど天井と向かい合い、病室の入口と窓からだけ見える限られ風景でのベット上の生活となっています。
活動に何か変化をと思い、旅行用パンフレットから沖縄の特徴ある景色を切り貼りして寝ていても目につく所へ貼ってあげました。 もう一度沖縄へ行ってみたいという希望をお持ちでしたので、この切り貼りをご覧になり思い出話も出るようになりました。
また、クリスマスにはリースを作って飾ったり、手作りのクリスマスカードをさしあげたりと、少し変化つけてあげることで、『きれいやな』 『ありがとう』の言葉も出るようになりました。最近ではお訪ねして挨拶すると、口元がほころぶようになりました。
私が帰る時は淋しそうな眼差しをされ『また来週きますね』と伝えると、右手を掛け布団より出してバイバイの仕草をしてくれます。
現在、存命であれば同じ年頃の母と重ね、生きる重さを教えられ『子供叱るな来た道よ、年寄り笑うな行く道よ』の言葉を思い起こします。 私自身の今後の老い方を考えたり、話し相手のほころんだ口元や、淋し気な眼差しを思い出し今日はどんな様子かしら?
どんなお話をしようか? と思いつつ病院へ車を走らせます。
|
|