【フンザの概要(参考)】
◆国名:パキスタン・イスラム共和国 Islamic Republic of Pakistan
◆人口:約3万人(パキスタンの総人口は約1億8千万人)
◆時差:日本との時差 -4時間
◆主な宗教:イスラム教イスマイール派
◆主な言語:ブルシャスキー語(パキスタンの公用語ウルドゥー語も通じ、英語もある程度通用する)
「フンザ」とは弓矢を持つ人という意味があり、藩旗には弓矢が描かれている。藩旗はかつての藩主の居城であり、フンザの象徴でもあるバルチット・フォート(800年以上の歴史を持つ藩王国時代の藩主の居城。1990年代に修復が行われ、現在は当時の伝統を偲ぶ博物館となっている。)にて見ることができる。
「桃源郷」と謳われ、「長寿の里」として知られるフンザは、かねてより旅行者の憧れの土地であった。フンザとは谷の名前であるが、その中心地カリマバードのことをさす場合もある。
春の杏、アーモンドの花や秋の紅・黄葉は有名で、四季折々の美しさがある。北部パキスタンは灼熱の南部パキスタンとは違い、夏もそれほど暑くならず日本の様に四季がはっきりと別れている。フンザの中心地カリマバードは標高2,400m付近の高地にあるため、日本の同時期の東京と比べると5℃前後、平均して低い気温になる。また、降水量は極めて少なく、毎月の平均降水量は5〜20mm程度の乾燥地帯。春から秋にかけては観光シーズンとなり、中心地カリマバードのバザールも賑わう。イスラム教イスマイール派を信奉する村人たちの優しさも印象的である。
また、ハセガワ・メモリアル・パブリック・スクール(H.M.P.S)がある。 1991年10月10日にウルタルUで雪崩に巻き込まれ死亡した登山家、故長谷川恒男さん(1947〜1991年)の遺志を継ぎ、妻や友人、支援者たちの尽力によって1996年に建てられた学校である。現在、日本の幼稚園児から高校生にあたる約800人の児童・生徒が学んでいる。