趣味のひろば 戻  る 掲載日:2009/03/05

書道に魅せられて!
投稿者:西岡 幸美(9地区)
「サンセール香里園」で初めての勉強会(書き初め)
<「サンセール香里園」で初めての勉強会(書き初め)>
日本書芸院からの賞状
<日本書芸院からの賞状>
 長男が小学生の頃、書道教室に暫く付き添って通っていました。そのうちに当時、現在の私くらいの歳だったでしょうか(?)年配のおばあちゃま先生の魅力に執りつかれました。この先生は絵画の方がお好きで、展覧会によく出かけても、書道会場は素通りしていたとか、60歳の手習いで書道を始められました。
 私は当時30代後半、先生が60歳で始められたのなら、今からやれば私にも出来るなんてと、簡単に思いました。 大胆にも ・・・です。
 暫く通っているうちにやる気があるならもっと実力のある先生を紹介したいということで、日本書芸院で活躍の先生をご紹介頂き本腰?をいれ励みました。
 展覧会出展の作品作りが続き京都や奈良のお寺で、合宿練成会が年1回あり、兎に角継続することを心がけました。 自動車の運転が出来るお陰で、夜中練成会場へ走ったこともありました。
 しかし実家族の看病が相次ぎ途中挫折、それでも思い返しては続けました。半紙、墨、そして出展費用がかさみお金が欲しくて、応募して市の図書館の仕事を得ました。 今の時代なら到底受かることは無かったと思います。仕事の方に比重がかかりましたが、書芸院一科会員の資格取得まで頑張りました。
 しかし大きい展覧会の作品、連落(れんおち)といって天井から床までの長さのある作品作りに疑問を覚えるようになり悶々としていた時、友人から誘われた展覧会を覗き衝撃を受けました。小作品有り、大きい作品有り、紙にとらわれずに何にでも書きこんでいる楽しい作品に出会い、私が求めていた物はこれ!と感じ、先の師への不義理を詫び、現在の師(日本書芸院女流書家牟田口紫扇)の門をたたき、今日に至っています。
 時間の許す限り筆を持ち、作品作りに今なお意欲を示しながら母の残した帯を生かした作品、半紙を藍染したり、衣類を掛ける「衣桁」を枕屏風に作り直し“書”を散らした物、兄の遺作の詩を書いたり、陶器に文字を書き、焼いたり、楽しみながら今に至っています。仲間達と3年に1度の“遊墨展”に向け頑張っています。
 現在、有料老人ホーム「サンセール香里園」の入居者様と1ヶ月3回の勉強会を持たせて頂いて、7年目に入っています。実力は伴いませんが、お待ち頂いてる方々のお言葉は私の励みになっています。
 決しておごらず、努力することで、いつまで続けられるかわかりませんが、師から学んだ言葉「極遠」(志を高く持ち極める意味)にはほど遠いですが、少しでも近づけるように頑張っていきたいと思っています。
 主な作品ですが、ご笑覧くだされば幸いです。
 
作 品 集
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天井から床まで連落(れんおち)作品、一科展で入選
<天井から床まで連落(れんおち)作品>
楷書でゆったりと柔らかい季直表の書風
<楷書でゆったりと柔らかい季直表の書風>
2009年の書初め
<2009年の書初め>
手造の和紙に!
<手造の和紙に!>

鳥がテーマで群れ飛ぶ雁をバックに!
<鳥がテーマで群れ飛ぶ雁をバックに!>

紙を藍染しその上に「昴」の歌詞
<紙を藍染し、その上に「昴」の歌詞>

色紙に「諸行無常」等の書
<色紙に「諸行無常」等の書>

陶器に文字を!
 <陶器に文字を!>

衣類を掛ける「衣桁」を枕屏風に作り直し“書”を散らした物
<衣類を掛ける「衣桁」を枕屏風に作り直し“書”を散らした物>
「壺中天地」は川端康成展で入賞
<「壺中天地」は川端康成展で入賞>
母の帯に「空」を書いたもの
<母の帯に「空」を書いたもの>
「月」をテーマ、屏風の裾に母の着物を貼って表装
<「月」をテーマ、屏風に母の着物を!>

「空」をテーマに
<「千の風になって」の書>

兄(42歳で死去)のベッドの枕の下から出てきた詩を書いたもの
<兄(42歳死去)の遺作の詩を書いたもの>

母の帯に「滴水」と書いたもの
<母の帯に「滴水」と書いたもの>