2013/07 ~ 前月 ひと言(巻頭文)

掲載年月:2017/10

ひ と 言(会報巻頭文)

私とボランティア!

紙屋 クミエ(5地区)

阪神大震災当時の被災地
阪神大震災当時の被災地
ボランティア活動の状況
ボランティア活動の状況
 阪神大震災から一週間が過ぎたころ、松下電器のOBの方が我が家に見えました。ボランティアを立ち上げたいので、その為の資金カンパをお願いしたいという用件でした。入会の必要書類を手渡すと、何度もお礼の言葉を言われたのでかえって恐縮したのを覚えています。
 これが私とナルクとの第一歩でしたが、当時、私は医療班として週3回ぐらい震災復旧のお手伝いをしていました。この活動は7年ぐらい続いたため、ナルク活動は何もできませんでした。
 阪神大震災のボランティアでは、素晴らしい若者たちの姿に出会いました。現場には、たくさんの援助物資が届きましたが、その時代には、やんちゃくれと呼ばれた茶髪の若者が、一刻でも早く被災者の方に届けたいと率先して働き、感謝と信頼を受けていました。
 若者たちは疲れも顔に出さず、ひたすら優しい言葉をかけて小回りがきくバイクの荷台に水や食べ物などを積んで配っていました。
 時には暖かい豚汁を積んで家々に運んでいる彼らに、「ごくろうさん」の言葉を添えて汗を拭くタオルを渡しました。夕刻、疲れた足取りで大阪駅に着くと、神戸とは信じられないぐらいの落差に胸が重くなったものです。






    « Back