
8月に行ったポルトガルのポート(筆者の絵画)
ボランティアのありようは人それぞれによって違いますし、また、それでいいと思っています。私がボランティアを始めたのは今から7、8年前のことです。定年を数年後にひかえて、まずは趣味を増やそうといくつか習い事を始めました。そのうち、遊んでばかりでは後ろめたいので、少しはボランティアでもという気になりました。つまり趣味は楽しいもの、ボランティアはしんどいものという図式です。
たまたま太極拳の教室をやっていたサプリ村野に、ひらかた市民活動支援センターがあったので、広報誌の編集の手伝いから始めました。趣味で30年ちかく小説を書いていたことと、会社の仕事で自費出版を手がけていた経験が思わぬところで役に立ちました。
そして、あの東北大震災の日に60歳になり定年を迎えました。時間がたっぷりあるので、もうひとつぐらいボランティアの場を増やそうと思い、ひらかた市民活動支援センターのSさんから紹介してもらったのがナルク「天の川クラブ」です。その時は時間預託制度もなにも分からず、ただボランティアができればいいや、という感じでした。
それから4年半がたちました。あまり活動はしていないというものの、年を重ねるごとに仕事量は増えてきました。ボランティアを本当にやろうという人は、ボランティアをすること自体にやりがいや喜びを感じないと務まらないと思いますが、私はまだまだ遊び盛り(笑)ですので、イベントが重なって趣味の時間にしわ寄せがくるとストレスが溜まることがあります。また反対に、旅行にでて非日常のはずの外国の地で、今ごろ「天の川クラブ」の事務所では何をしているのかな、などと思う時もあります。
中途半端な私から見ると、何年もボランティアに励んでおられる諸先輩の方々には、ただただ頭が下がる思いですが、私にはとても無理だなあという気がします。それでも、ボランティアを始めたころの、しんどいものという図式は少し変わって、感謝されたりすると、趣味をやっている時には得られない充実感をかんじることがあります。
これからも私の気持ちは趣味とボランティアの間で揺れ動いていくことでしょう。でも、まあいいか、それが私のボランティアなのですから。