野村前代表
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ひ と 言
<掲載年月:2006/12

「子どもの安全見守り隊」急がれる地域の連携
副代表 近藤 秀子

近藤副代表
  幼児虐待、いじめ自殺など、子どもを取り巻く事件、事故の心痛むニュースが続きます。 ガキ大将の後ろを小さな子が、遅れながらもついて走ります。 おっかないけれどいじめっ子から守ってくれる頼もしいお兄ちゃんです。
  子どもが親に叱られていると、隣のおばさんが、ころ合いを見計らって「 もう堪忍してやって 」と助け舟を出します。ほんの少し前、たかだか40年くらい前のこと、「 地域で子育てを」などと声高に言わなくても、当たり前のようにあった光景です。
   高度経済成長期といわれた時代を経ると、世の中は物があふれた分だけ、人と人とのつながりが希薄になりました。
 プライバシーという言葉が、偏った個人主義の後押しをしているように感じました。
 「 小さな親切、大きなお世話」が流行語になり、新人類の無干渉・無関心を助長しました。
これらのツケが今、回ってきたということでしょうか。
  「 子どもの安全見守り隊 」が各地で広がりを見せていますが、意識的に組織づくりをしなければ、地域力を回復させることができない、何とかしなければ、という地域住民の強い思いが一歩、踏み出させたといえます。
 一時期、悪者扱いされた「おせっかい」の心がなければ、ボランティアはできません。
 まずは隣近所の付き合いから地域へ。  「おせっかい」の点と点がつながって、線になり、やがては面になって広がりを見せます。   地域の連携は、結果として子どもたちを守ることにつながります。
 子どもたちが安心して育つことのできる町は、大人にとっても居心地のいい町のはずです。そんな地域づくりにかかわりたいと「子どもの安全見守り隊」に参加しているのです。