
野菊の会の皆さん
禅語の一行物の中で、特に気に入っている言葉があります。「好雪片々不落別處」“こうせつへんぺんべっしょにおちず”と読みます。ある居士がこの語を吐いた肝を知るには、白い象に乗っている普賢菩薩がかかせません。
雪→白→菩薩と連想する。この雪片は途処へは落ちず、落ちるべき処に落ち、富める者、貧しき者の屋根に平等に降り積もる。あたかも我が家に普賢菩薩が現れたようで思わず拝むという意が考えられます。
そういうわけで、私たち野菊の会は、ある1年間、本をたよりに仏像のことを勉強しました。如来にはじまり地蔵、明王までたっぷり時間をかけ、終わった時は深い安堵と充実につつまれました。